猫の重さ

腕の中で のどをならす 黒猫
黒いはなさきが わきのしたに もぐりこむ
だめよ そこに おっぱいは ないよ

むかし あかんぼうを だいた
ちょうど おなじ 重さ
あかんぼうは 重くなって 
腕の中から 飛び立った
猫は いつまでも 腕の中
いつまでも あかんぼうの 重さ

あかんぼうの 重さが
黒い前足で 胸を押す
だめよ 押しても おっぱいは でないよ
つめたいはなさきが 首にくすぐったい
丸いあたまが 首にあったかい
黒い おでこ 背中 おしり
じゅんばんに なぜると 
金色の目がとじて 黒一色が 丸まった

あかんぼうは 眠ると 重くなる
猫は 眠ると 軽くなる
どうしてかしら 

猫をだいて 考えたのは それだけ
 

( 2004.10.21 )